その他植物

お店に紫木蓮を活けたおはなし

店の前と、店内に、紫木蓮を活けました。日に日に花芽と新芽が膨らんで、コートを脱ぎ捨てる仕草で鮮やかな赤紫色の姿を現わす。黄緑色の若々しい姿を覗かせる。

活けてから、あ。そういえば。と、思ったのですが、『いつか自分のお店を持ったら、紫木蓮をシンボルツリーにする』それが私の夢でした。『いつか自分のお店を持ったら』そう思っていたときのイメージは自然溢れる田舎で、店の前に大きな大きな紫木蓮の木。花が咲き乱れているその木の下に、テーブルとベンチがあって、そこでルイボスティーを飲んでいる(具体的!!)。太陽の光が赤紫色の花びらを通して目に届く。訪ねて来てくれる人たちを思い浮かべながら本を読む。詩集のときもあるし、大きな植物図鑑を広げているときもある。犬が傍で日向ぼっこしている。そんなイメージだったと思う、たぶん。

なんで好きなのか考えてみたのですが、理由がありすぎる。滑らかで白っぽい幹肌が好きだし、そうやってサラッとした肌質なのにゴツゴツと関節を太くしながら枝分かれして伸びていく枝ぶりも好き。ふわっふわのコートをまとった冬芽も好きだし、なんといっても『今!このとき!』を謳歌しているように見える花。伸びやかで艶やかでしなやかに咲いて、パッと散る感じも憧れる。

『いつか、自分の店を持ったら』そう思っていたときのイメージとはかけ離れているなと思ったけど、紫木蓮に見惚れながらルイボスティーを飲んでいる現在です。街中の路地奥に、わざわざ足を運んで(迷い込んで来て)くれる人を迎えています。あれ?すっかり忘れていた思いだったのに、あながち遠くもないのかな。おもしろ

って、なんでもない話でした。